
何をしても心から楽しめないというアダルトチルドレンの人はたくさんいます。
なぜ心から楽しめない状態になっているのでしょうか。その理由は親との関係にあります。
楽しむことを否定する母親
私の母の話です。
私の母は親が早くに亡くなったため9歳から働いて生きてきました。昭和のはじめの頃なので楽しみもなく、大人と一緒になって仕事だけの毎日を生きてきたそうです。
その母が私を育てる時、子ども時代に仕事しかしてこなかった母は私が遊ぶことや楽しむことを嫌がりました。
母自身も楽しいことや、少しの贅沢も自分に禁止していました。自分が禁止しているものを子供が楽しそうにやっていることが許せなかったんでしょう。
友人と遊んで帰ると母の機嫌が悪く、返事もしてもらえない事が多々ありましたし、遊ぶために母に許しをもらえないと外出できませんでした。
例えば、小学校の頃に友達と遊んで5分でも家に着くのが遅くなるとその場で感情的に怒られ、しばらく母の機嫌が悪いのが続き、母の機嫌を私が取るまで無視をされていました。
ですから、友達と遊んでいても家にいる母のことが頭から離れず遊んでいるその場を心から楽しみことができませんでしたし、
友達と遊んでいても母に怒られないように私だけ先に帰るようになり、だんだん遊んでくれる友達も少なくなっていきました。
アダルトチルドレンの親との関係
アダルトチルドレンの人の家庭を考えてみましょう。
アダルトチルドレンの親もアダルトチルドレンです。子どもを育てるときに親もその親に育てられたように子どもを育てます。
あなたが親に楽しいことや、嬉しいことを話した時に嫌な顔をされる、嫌な言葉を返される、無視をされるようなことがあるとすれば
それはあなたの親自身が自分に楽しいことをしていいという許可を出してない場合が多いです。
親は変わりませんから子どもが成長する間同じ事が繰り返されます。こういう親と関係性を続けていくと「自分は楽しんでいけない、誰かと遊んだらいけない、喜んだらいけない」という状態が当たり前になります。
楽しそうにしている人が羨ましい
私のクライアントさんからよく聴く話ですが、上記のように育った人は楽しそうに生きている人を見るととても羨ましく思います。
羨ましいので楽しんでいる人に近づいていくけれど、会話には入れないし嫌な思いをすることが多いし、楽しいと思えなくて更に悩みが増えてしまう。
子どもの頃から楽しい事好きなことをしてこなかったため、自分が何を楽しいか好きかわかっていないのも厄介です。
楽しそうにしている人を見てやっとの思いで近づいてみるけれど、近づいても自分自身の楽しいや好きがわかっていないため、結局楽しいと思えない。
また、感情の問題で子どもの頃から親に禁止されることが多いと、自然と感情に蓋をしてしまい、感情そのものを感じなくなったりわからなくなります。
そのためにどこに行っても何をしても楽しめないという負の循環が訪れます。
その悪い循環をなくすためには、自分の感情を出していくことが大事です。
楽しいという感情を思い出す方法
話を聞いてもらう
楽しいという感情がわかるようになるには、信頼できる人に話をとことん聞いてもらうこと。
子どもは主に親から考え方や価値観をもらっており、それがどういうものかは話を聞いてみないとわからないです。
自分の中にある価値観を人に話すことによって「当たり前だったこと」が当たり前じゃなかったんだと気づく瞬間がたくさん訪れます。
考え方や価値観、親との関係で自分で決めたルールみたいなものがたくさんあり、それに縛られすぎて、人生が楽しくない!という状態になっている人が多いです。
信頼できて、きちんと道理が分かっているカウンセラーやコーチに話を聞いてもらうことですっきりもしますし、何がおかしくて何が良いのか分かるようになると自分に楽しい事や好きな事をすることを許す事ができ行動できるようになります。
話を聞いてもらって、自分の当たり前を軌道修正することで自分を「許す」ことをしていきます。
感情を出す
また、もう一つの方法としては感情解放をすることです。
アダルトチルドレンの人はマイナスの感情がたくさんあります。
日常で下記のような状況になることで、マイナスの感情が無意識で溜まっています。
・毎日見ている親が辛そうに生きている
・愚痴や人の悪口を言いながら暮らしている
・親同士が毎日喧嘩をしている
・または親同士は仲がいいが親2人から責められている
・母親が楽しいことをしていない
・楽しい事をしている人のことを悪く言う
・子どもが楽しそうにしていると嫉妬から親が嫌味を言う
親のタイプによってそれぞれですが、上記のような家庭環境によって「楽しい」という感情を日常的に味わうことができなかったことで、マイナスの感情が溜まっている場合が多いです。
楽しい感情などのプラスの感情はとても大切です。
少し言葉で説明するのは難しいのですが、
例えばその人にとっての楽しいの感情がわかると脳はその感情の物事の方へと連れていってくれます。
ですが、そもそも楽しいという事がどういうことかわからない、その前に楽しい嬉しいと思っていけないと思っているアダルトチルドレンにとっては、人生を変えたいと思っていてもそこで抵抗が生まれます。
ポジティブな感情がわかるようになるということを信じられないし、どういう状態になるかわからないから恐い感情が出てきます。
なので、ブロックがある感情を手放すために、感情解放を行うわけです。
ブロックがなくなったら、自然に少しずつプラスの感情がよみがえってきます。
呼吸法
これは感情からのアプローチではなく、身体からのアプローチになります。
アダルトチルドレンの人は親との関係、家庭環境から呼吸が浅くなっています。
呼吸が浅いというだけで身体には重い負荷がかかっており、脳の働きも悪くなります。その結果、プラスの感情がわかりにくいです。
呼吸を深くすることで身体から、感情が前向きになるように変えていきます。
なのでカウンセリングを受ける時は最初のほうでビジュアライゼーション(呼吸法)を受けていただきたいと思います。
呼吸法をしていくと必ず変化があります、その変化を是非経験していただきたいです。